2.個人コーチと法人所属コーチにはどんな違いがあるか
プロコーチをつけることを検討する場合、フリーランス(個人)のコーチか、法人所属のコーチかの選択肢があります。それぞれどのような特徴や違いがあるのでしょうか。現在、日本ではコーチの国家資格はありません。様々な民間のコーチングスクールがあり、認定資格が発行されています。また、資格がなくてもコーチを名乗り、コーチングを提供することができます。そのため、特に個人のコーチは人によって経験やスキルに大きな差があるのが現状です。コーチが自ら学ぶ機会をつくらなければ、自身のコーチングスキルに対する客観的なフィードバックを得ることはできません。これが、個人コーチに依頼するときの注意点で、デメリットにもなり得ます。
一方、個人コーチに依頼するメリットもあります。個人コーチは組織のルールや流儀に縛られない分、経験則に基づき独自のスタイルを確立しています。コーチによっては、豊富な経験と高いスキルを武器に高品質のコーチングを提供しています。
法人所属コーチの多くは定期的にトレーニングやスキルチェックを受けています。従ってコーチングの質が極端に悪いことは少ないです。また、多数のコーチが所属している場合は、クライアントの業種や役職、性格に合わせてコーチをマッチングすることができます。コーチとの相性が悪かった場合も、コーチの交代を比較的スムーズに行うことができるのがメリットです。
しかし、法人所属コーチの場合、その法人が持つベストプラクティスや流儀にとらわれてしまうことがあります。例えば、目標達成を第一としている法人は、クライアントの自己基盤(ファウンデーション)が整っていなくても目標達成ばかりを促す傾向があります。つまり法人所属コーチの場合、クライアントの様々なニーズに対応しきれないことがあり、デメリットになることがあります。
個人コーチ・法人所属コーチいずれであってもコーチをつける際にはWebサイトやトライアルセッションなどで以下のポイントを確認することが望ましいです。
コーチング提供会社選びのポイント
- 土台としているコーチングモデル(ご参考:各コーチングモデルの概要と特徴)
- 保有資格、コーチング経験人数・時間
- コーチングスキル向上のためのトレーニングやスキルチェックを行なっているか(コーチをつけているか)
- コーチ交代の可否