Case vol.1 No.3 複十字病院 人材育成プロジェクト参加者の視点②


誰にでも同じ「接し方」をするのではなく、同じ「感じ方」にさせること

下田:これまでは人を見て直感的に説明の仕方、話のテンポなどを工夫していましたが、根拠づけて教えてもらったので、これを肥やしにして使っていけたら楽しいだろうなと思っているんです。できるかどうかは別としてですよ(笑)。利用者さんやご家族の考え方や性格を知った上で対応できたらもっと信頼関係が築けるんじゃないかと思います。これまでは「この人苦手だな」と思う人がいたときに、その人と問題ないように過ごせればそれでいいかと思っていました。でも、「あの人はどういうタイプかな」と観察して、会話の仕方、展開の仕方、説明の仕方を工夫していったら面白いだろうなと。
樋口:他職種や関係機関との関係性など、普段接しない人にどう受け取られたかな?と思うようになりました。他施設の方は病院の職員を大事にしてくれるなと感じるので、「裸の王様」にならないようにしないといけないなと。地域の人からすると病院は敷居が高いと思います。相手は待っているので、こちらから働きかけないといけない。勇気をもって病院に来てくれたのに冷たくあしらわれたら失礼なことだなと。
房野:これまではみんなに同じ接し方で良いと思っていました。「この人にだけこういう言い方している」と言われるのが嫌で、同じ接し方をすることが私の中では平等だと思っていました。でも今は、「同じ接し方をしても愉快な思いをする人・不愉快な思いをする人がいるんだったら、こちらの接し方を変えてみんなの感じ方が同じになったほうがいい」と思うようになりました。私が言い方を調整していけばみんなの感じ方が結果として同じになり、それこそが平等だと考えています。でも、自分が変わりすぎると、どれが本当の自分なのか、どこまで作っていてどこまでが素なのか、わからなくなるときがあります。
樋口:自分が変わることで相手も変わりますが、根本の深い部分では自分を変えられないところもあって、私のスタイルも分かってほしいなと思うところもありますね。
中所:自分で「こうやってみよう」と思っても、器用ではないのですぐに変えていくことはできない。一個ずつ攻略、ではないけれど少しずつ相手と話をしていこうとは思いますね。私の部署は人数が少ないので、ちょっとしたもめ事でも大変なんですよね。そういう時はこちらが大人になって対応してみようかなと、より思うようにはなりました。頷きを入れたり、話を聞く態度を変えたりしていると、相手がすごく話し始めるんですよね。「これはこうだったんですよね」、「ああだったんですよね」と言ってくれて、話が広がるようになりました。
下田:私も、まず相手を受け止めてから話そうと意識するようになりました。習ったことが全部できたら大人な感じがしますよね。相手を許すところから始まる、みたいな(笑)。

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