【コーチング導入事例】本田技研工業株式会社 社員の自律や夢の実現に向けたコーチング

今回は本田技研工業株式会社様に、コーチングを導入した背景や成果をインタビューさせていただきました。

 

参加者(敬称略) ※2022/12/22時点

西 雅貴  (人事・コーポレートガバナンス統括部 労政企画部 労政課)

上野 真由子(人事・コーポレートガバナンス統括部 人事部 人材開発課)

多々見 彩結(事業開発本部 事業開発統括部 EV・リカーリング事業開発部 デジタルサービス戦略ドメイン)

 

自らの成長の道筋を描くための支援としてコーチングを導入

 

西:現在、自動車業界は100年に一度の変革期を迎えています。ビジネスを取り巻く環境が劇的に変化している中、変革の時代を勝ち抜くべく、従業員一人ひとりの行動や意識の変容を加速させ、意志を持って変革をリーディングする人を増やすことが重要であり、そのための「人への投資をしていきたい」と経営のカウンターパートである本田技研労働組合と議論を重ねてきました。その結果、キャリア自律の促進や自らの成長の道筋を描くための支援として、コーチングを導入することとしました。

一人ひとりが、将来のありたい姿を描き、時代に先駆けて自律的に能力を高め、レベルアップしていくことで、他に伍して戦える強い個になると共に、組織としての競争力の強化に繋げていくことを狙いとしています。

 

上野:会社としてはこうした狙いのもと、従業員一人ひとりのキャリアを軸に自己研鑽を促す能力開発体系を整備し、「自律的な学び」にも力を入れています。とはいえ、従業員の中には、自分が何をすればよいのかわからず悩み、立ち止まっている方もいるかと思いますので、コーチとの1対1の対話を通じて、ありたい姿の実現に向けて一歩踏み出すためのステップにしてもらえればと考えています。

 

 

キャリアの言語化と強みの発見に手ごたえ

 

多々見:今回、コーチングが提供されることを知って申し込みました。

コーチングについてはもともと知っていて、母の紹介で大学3年生の頃から数回受けていました。社会人3年目になり、「本当にやりたいことは何か」を考えていたタイミングだったことと、部署異動を経験し、自分の専門性やキャリアについてもやもやすることがあったので、自分のやりたいことを言語化したいと思って申し込みました。

かねてから社内だけでなく社外の方からもアドバイスが欲しいなと思ってはいたのですが、なかなか自分のキャリアを納得しながら組み立てていくことができていない状況でした。コーチとは、自分軸を大切にしながら、自分のキャリア形成について話したいなと思っていました。

 

コーチを選ぶ際にはmyPeconのコーチのプロフィールをよく読んで、「このコーチに話したい!」と思ったコーチにお願いしました。

コーチングのテーマは、「自分のキャリア」にフォーカスしました。

1回45分*4回という短いセッションの時間を効果的に使えるように毎回資料を用意し、話したいことやその時のセッションまでにやってくる宿題の内容をまとめました。資料を作る方はあまりいないようで、コーチにも驚かれましたが(笑)。

 

西:これまで当社では、希望者に対して、主に社内のキャリアアドバイザーと1対1で面談を行う機会や同世代グループでキャリアについて議論し合う研修を実施してきましたが、そのほとんどは社内で完結する施策でした。既に展開している人事施策と連鎖させながら、受講された方が社外のコーチからの気づきを得ること、会社としてありたい姿の実現に向けた日々の行動を支援することをポイントとしていたので、多々見さんのニーズにフィットしてコーチングをうまく活用してもらえたことがとても嬉しいですね。

 

 

言語化することで対話が生まれる

 

多々見:私はメインターゲットとしてピッタリでしたね(笑)!

異動もあり忙しくなるので2-3ヶ月後に申し込もうとも思っていたのですが、「今だ!」と思って申し込んでよかったです。実際にコーチを受けてみて、自分の思っていることが言語化できたのは収穫でした。

また、コーチが客観的に褒めてくれることで自分の強みに気づくことができましたし、ポジティブなフィードバックをもらえたことで勇気を持つことができました。

 

そして言語化することの重要性も感じました。「相手は分かってくれるだろう」と思っていても、実際に自分の意思を伝えなければ、通じ合うことは難しいですよね。自分が言語化することで対話が生まれ、誰かと夢や想いを交わし合うことができるのではないかと考えているので、もし自分の意思を伝えたいと思っている方には自分の考えを言語化するのにコーチングはお勧めです。加えて、自分が変わるきっかけを求めている方にも是非受けていただければ何かが動き始めるのではないかと思います。

 

 

夢の実現に向けて

 

多々見:今後のビジョンとしては、私自身が自分の夢や思いを言語化して行動に移すことで周りの社員が「自分も変わろう」と思える「起点」になりたいと考えています。また同じ想いを持つ人の輪を広げたいなと思います。

 

西: コーチングを通じて「どうなりたいか、そのために何をやりたいか」を言語化しながら、動き出そうとする意欲高い従業員をより増やしていきたいです。それが組織として、これからもお客様の期待を超える商品・サービスを提供し続けていくことに繋がりますし、従業員の成長意欲の喚起にも繋がると期待しています。当社で働くことを通じて、成長していくことが楽しいと思える「働きがい」のある会社にしたいですし、それらが実現できるフィールドが十分にあると思います。

 

上野:当社は夢を大切にする会社です。最初は誰もが夢を持って当社を選んでいると思います。忙しい日々のなかで仕事の意義を見失うことや、夢に向かって行動ができなくなることもあるかもしれませんが、本当に自分がやりたいことや自分に何ができるかを考え続けるために、会社というフィールドを使ってほしいですね。

 

多々見:一人で夢を実現するのは難しいので、言葉にしてお互いの夢を伝えあい、頼れるところは頼り、助け合い、応援し合うことが必要だと思います。まずは夢を言語化して整理する一つのきっかけがコーチングなのかなと思います。

 

上野:一人ひとりの「個」を強化して、強い「個」同士が互いに切磋琢磨して新たな価値創出につなげていくことで、会社の成長にもつながると思います。そんな強い「個」に、選ばれる会社でありたいですね。

 

 

 

本田技研工業株式会社
本社所在地:東京都港区南青山2-1-1
社員数:204,035人(連結)(2022 年3月31日現在)
https://www.honda.co.jp