クライアントの持っている資質に注目して効率的にコーチングをする
−ストレングスコーチと一般的なコーチの違いは何ですか?
ストレングスコーチは、コーチでありコンサルタントでもあります。コーチは質問だけでなく、必要に応じて、こんな情報や本がありますよ、とリソースを提供することもします。ストレングスコーチはストレングスファインダー®の結果についての情報量が多いのが特徴です。
コーチングの中で「あなたのTOP5の資質は、これこれのワークスタイル、これこれのニーズを持っていることが多いけれど、どうですか」と、クライアントの持っているストレングスの資質を基に話をします。例えば「最上志向」という資質を持っている人の場合、今すでに優秀な人や物をより高めていくことに意味を見出す一方で、人をふるいにかけて、優秀な人は残し、そのテーマについて優秀ではない人を、ふるいの下に落としてしまう傾向があります。それは「最上志向」の本質なので、それを「ダメだ」と言ってもどうしようもありません。「自分にもその傾向が当てはまる場合、その資質が今上手く使えているのか、ふるいの下にお皿を置いておいたほうがいいのか、一緒に考えましょう」と話をしたほうが効率的なことが多いです。
特にマネージャーに対するコーチングのときはストレングスファインダー®を使うと3回分のセッションは縮めることができると思っています。自分に気づいていくというのはなかなか難しいんです。自分にとっては当たり前すぎて「だって仕事なんだから当然でしょう」と思ってしまうところを、「『責任感』と『活発性』をもつあなたにとっては当然でも、実は他に方にとってはそう(重要)ではない」ということを、ストレングスを基にして伝える。「あなたのスピード感や絶対にやり遂げる仕事の仕方は、責任感と活発性の才能から来るものであって、他の人はもっていない。あなたは鳥だから飛べるけど、魚に飛べ飛べと言っても無謀ですよね。魚には泳いで成果を出す。今までも出してきている。ただ、空は飛ばないだけ」など、ストレングスの資質について情報提供をしながら、自分のマネジメントスタイルを考えていくことで、より効率的にコーチングの成果に結び付けていくことができます。