現在、コーチングに関する書籍は100冊以上出版されており、「コーチング」という言葉は一般的になってきたようです。
一方で、ティーチング(教えること)やコンサルティング(相手に代わって問題解決すること)と混同されている場合もあり、コーチングへの誤解も生まれています。そこで今回は、コーチングとティーチング、カウンセリング、コンサルティングの共通点や違い、どんな人にコーチをつけると効果的なのかご紹介します。
1.コーチングとティーチング
ティーチングは言葉の通り「教える」行為です。ティーチングは、ある特定の領域において、教える人が教えられる人よりも知識や経験が豊富で、技術力があることが前提になっています。ティーチャーの存在により、教えられる人は効率的に知識や技術を習得することができます。しかし、ティーチングは正解を教えるため、教えられる人の考える力まで引き出すことはできません。また、教える人の知識が古い場合や、部下育成・経営など正解のないことにティーチングは機能しません。
一方でコーチングは、コーチがクライアント(コーチを受ける人)よりある特定の領域において知識や経験を多く持っている必要はありません。コーチは、問いかけることで相手自身に考えさせ、クライアントが自力で答えを出すサポートを行います。これにより、相手の主体的な行動変容を促進します。コーチングのデメリットは、クライアントに考えさせるため時間がかかること、クライアントが自力で答えを出せない場合があることが挙げられます。