見える景色が変わればもっと動きたくなる
−海外だとパルクールが国策に入っている国や、お年寄りがパルクールを学んでいる国もあると聞きました。
デンマークでは、国策に対して非常にいいアプローチができる手段ということでパルクールを教育に取り入れています。ヨーロッパやアメリカでも発達障害の子どもたちに対して、より自由な概念からの働きかけとして取り入れられていますし、お年寄りの方にも、シンプルな体の動かし方として活用されています。
−お年寄りは、どんどん体も動かなくなってくるし、もういいやと諦めてしまうときもあると思うんです。そういうときにパルクールという何か目指すものがあると生き生きするんじゃないかなと。
それもあると思いますね。もういいやというのは飽きなんですよね。自分が生きることに飽きてしまっていたりする。飽きるのがなぜかというと、考え方や自分が進むべき場所というのがずっと同じで、見る景色が変わらないから。
だからこそ、パルクールという、一歩外に出るきっかけというか考え方があることで、もっと動きたい、もっと生きたいになっていくんじゃないかな。何かを追求したいと思ったら時間は足りなくなっちゃう。もういいやじゃなくて、もっともっとになるはずなんですよ。それが生きる上で大事なことなんじゃないかと思うんです。