短い労働時間で高い生産性を保つ
ドイツの働き方

高い労働生産性を保つための仕組みや意識

労働時間の短縮が実現できているのは家族との時間を大切にする国民性やバカンスを楽しむ文化によるものと考えられがちですが、そうではありません。ドイツでは1950年代以降、労働組合が粘り強く闘ってきた結果、法律や労働協定での厳しい規制が実現されました。同時に個々人の業務への取り組み方や意識の改革、や企業として仕組みや制度の改善をすることによって労働時間の短縮が実現できています。最後に、労働時間を短縮することにつながっている仕組みや意識をご紹介します。

労働時間短縮につながる仕組みや意識
    • 仕事が人につかず、担当者が不在の場合も代わりの人が対応できる
    • 全ての社員が休暇を取ることを前提にファイルの共有化がされている
    • 休暇中には基本的に仕事のメールを読まず、それを前提で仕事の引き継ぎがされている
    • 責任範囲に応じて権限移譲がなされており、必要以上に会議や根回しをする必要がない
    • 「何のために必要なのか」という仕事の目的が重視されている
    • 残業が多い部署の管理職は高く評価されない
    • 残業無しに成果を上げる社員が評価される
    • コストがかかりすぎる仕事は初めから受けない
    • <過剰なサービスを行わない、期待しない
    • 「サービスは無料ではない」と考え、それを顧客もそれを理解している
    • テレワークやフレックスタイムが活用され、通勤による疲労が少ない