今回は弊社代表曽我に、最近の人事関連話題トピックスや
Tipsを話してもらいました。
四半期面談を終えた今だからこそやるべき1on1
―四半期面談を終えた企業も多いかと思います。そこで曽我さんに2つ質問があるのですが…上司の方々はここから次に向けへどのように部下へアプローチしていくのがおすすめでしょうか
なるほど。人事の方や現場の方々とお話をしていると、四半期面談や評価面談などの場における評価に部下の皆さんが納得しきっていないケースがあると耳にします。会社によるのかもしれませんが、絶対評価でなく相対的な評価は不納得が起こりやすいのかもしれないですね。
上司からは期待通りの評価だったとしても、最高評価でなかったとき、それに目が行ってしまってなんだかねぎらわれている感じもしない、頑張りが評価されている感覚もない、そしてその不満を上司が理解してくれない、どうすれば評価が高くついたのかの差分もわからない…ということが起きやすいようですね。本来だったら次に向けての成長ステップとか期待を伝えて、エネルギーを蓄えるような面談にしたいはずなのに、逆にモチベーションがさがったまま日常に戻ってしまうみたいなことも多々あるのではと思います。
―目に浮かびますね(苦笑)。そこに対して上司の方はどう日常業務で向き合っていくのが良いでしょうか
もちろん、評価制度がどうなんだ…という話もあるかもしれませんが、現場でできることとして、次の評価基準を明確に提示することも時には大事だと思います。強みや期待をしっかりと四半期面談で伝えたうえで、日々の1on1などで持続的にケアしながら互いに成長していく関係が理想ではありますよね。四半期面談しかやっていない企業もありますが、定期的な1on1はやはり必要かなと思っています。三か月に一度、結果としてどーん!とこうだったと言われたとてその間にいろいろとチューニングできたはずで、それができていれば評価も成長度合いも変わっていたかもしれないですよね。部下としては、そう思ってたのならその時に言ってくれよ~!って思うかもしれないですし、上司もそこにコミットする必要が時としてあるのかもしれませんね。
過去は変えられないので、未来をどう共に変えていくか…という思考ですね。
―正直、上司とのコミュニケーションって難しいことも多いですよね
うわー!それ刺さりますね!笑
わたしは実際部下側の立場だった時、上司がどんなに忙しかろうが何だろうが「今、ちょっといいですか?」と声をかけて突撃していました。上司の時間を奪いに行くことも大事だと思いますし、実際部下に声をかけられて嫌な上司は少ないのではないでしょうか。人間って頻度高く接している人の方が親近感がわくものですよね。お互いの記憶に残りやすい。変に気を遣わず、どんどん話しかけて欲しいなとわたしは思いますけどね。
―そんな曽我さんの次なる三か月の目標って何でしょうか
突然来ましたね。
強みと弱みは表裏一体ですよね。弊社の場合、よい所はお客様一社一社、お一人お一人フルカスタマイズしている良い意味で「手をかける」良さがあるのですが、そうすると属人化しやすかったりメンバーに負荷がかかりやすくなったりしやすいので、良さは最大限に残しつつどんどん仕組化して進化していきたいですね。
手上げに潜む落とし穴
―最近の人事関連トピックスなどありますでしょうか
そうですね…最近よく聞くお話としては、研修など各社施策の「手上げ」に潜む問題…でしょうか。
いわゆる優秀な方は主体性が高いので、机上の空論にとどまらずにどんどん現場に出て、実際に起きていることを把握し検証しようと動いてどんどん成果をあげていきますよね。それを他の社員にも体験してもらいたくて、あの手この手で機会をつくってお膳立てし、アンテナを立てようとするものの、実際同じ体験をしても吸収する量が全く違うんですよね。
これは研修やコーチングにも言えることで、誰にでも一律に機会を用意していく階層別研修を廃止する企業も増えていますよね。その代わり、主体性の高い手上げする層に投資しようと。
確かにアンテナの立っていない層に研修やら何やら提供したとしても打率が悪いかもしれないですよね。
それなら限られた予算を手上げで求めている層に届けたほうが費用対効果が見込めるのではないか、そう考えるのは自然です。私も基本的にはそう思います。
ところが必ずしも思惑どおりに進むわけではないのが面白いところです。
「啐啄同時」という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか。
鳥の雛が卵から出ようと鳴く声と母鳥が外から殻をつつくのが同時であるという意から、学ぼうとする者と教え導く者の息が合って、初めて意味を成すという意味だそうです。
強制的な研修参加では雛が鳴いてない中で外からつつくことになり折角の内容が右から左に流れてしまう。これはわかりやすいですね。
しかし雛が鳴いているからと言って必ずしも会社の意図と合致していないケースがあることも考慮すべきかなと思います。施策が魅力的なものであればあるほど、施策本来の目的(WHY)でなく施策そのもの(WHAT)を利用したいだけの人が増えてしまって、本来の目的とは違うところで使われていることもあるんですよね。
会社で自分の可能性を見つけてパフォーマンスを発揮するためのはずが、全く異なる目的で利用されている可能性もあることにも注意しなければならないかと思います。会社が社員の人生全体を支援したいと思えているならばその偶発性も許容しようという発想もアリ、ですよね。
ただ、限られた予算を費用対効果の高い層に届けたいと思っていたのなら、手上げを採用しただけでは啐啄同時になっていません。
もし、本当の「啐啄同時」を起こしたいならば、
「なぜ」これが必要なのか、
「なぜ」あなたに期待しているのか、
など、「なぜ」の部分のすり合わせをスキップしてはいけません。そしてそれはメールでは絶対伝わりません。やはり個別に伝えて対話することが一番です。できれば上司もかかわると効果が変わってきます。もちろん、時間がかかるし面倒です。でも、それをしないと、大きな会社ほど親鳥の「つつき」が伝わらない。施策以上に、その対話のプロセス自体が重要かもしれないと最近様々な企業でお話を聞きながらよく考えています。
スーペリアでは、その伝え方や伝わり方、巻き込み方までサポートできないかと日々、お客様と一緒に試行錯誤を繰り返しています。
―Whyを共有すること、簡単なように思いますが確かに日常業務では忘れがちかもしれませんね…。わたし自身も気を付けたいなと思います。フィードバックの秘訣、についてもお伺いしたかったのですが少し長くなったので、是非、また次回、Tips教えてください!