【コーチング導入事例】東京海上日動システムズ株式会社 新入社員対象コーチングサポート

 

今回は東京海上日動システムズ株式会社様に、新入社員へのコーチングを導入した背景や効果をインタビューさせて頂きました。

 

参加者(敬称略) ※2022/9/8時点

小林 賢也(常務取締役)
沼田 茂明(人事部)
赤治 創(人事部)
稲垣 志穂(人事部)
藤本 誠(人事部)
宗形 謙(人事部)
山﨑 卓哉(人事部)
山下 優希(人事部)

 

赤治:当社は東京海上グループのIT・デジタル戦略を担うシステム会社です。

東京海上グループの情報システムの企画・提案・設計・開発・保守・運用・システム活用支援が主な業務です。

 

東京海上グループからのITニーズの高まりやデジタル戦略の加速などに対応していくためには、社員数の拡大が急務です。

新卒採用においても毎年採用数を増やしており、今年度は約100名の新入社員が我々の仲間となりました。

 

導入研修の社内講師である我々6名は、システム開発やITサービスの現場から任命されたメンバーです。本来であれば、新入社員数の増加に伴い講師数も増やした方が良いと思いますが、開発現場の負荷を高めることになる社内講師の増員は出来ませんでした。

 

その結果、新入社員の人数が増えることに伴って、新入社員一人ひとりに向き合う時間が年々短くなり、これまでのように密なかかわりやサポートができないことに課題を感じていました。そこでオンライン・コーチング「myPecon(マイペコン)」の力をお借りして、2つの目的でコーチングを導入することにしました。

①新入社員が自ら立てた導入研修の目標・アクションプランについて、定期的に振り返り動機づけを行う。

②上記①に加え、月1回の面談を通して新入社員のモチベーションの維持・向上を図る。

 

今回は、新入社員約100名に対して全3回の1on1コーチングを導入しました。初回のみ信頼関係構築のために45分、その後は1回30分のコーチングを実施しました。

 

 

コロナ禍こその難しさ

 

山下:講師6名に対して新入社員が約100名でしたので、講師一人あたり17名ほど見る必要があり、一人ひとりが何を考えどういう気持ちで臨んでいるのかまでは正直把握しづらい状況がありました。

 

山﨑:人数が多い上に出社時はマスクもしているので、名前を覚えることすら苦労しましたね。

 

宗形:ローテーションで出社していることもあり、新入社員一人あたりの出社は週に1~2回です。オンラインでの画面上のやりとりがほとんどのため、悩んでいたり落ち込んだりしていても伝わりづらく、メンタル面のケアが難しいと感じていました。一人ひとりとじっくり話す時間がなかなか取れないので、新入社員からも悩みを相談しにくい環境だったと思います。そのような中で、30分間しっかり1対1で話し、プロコーチに本音を引き出していただくことも期待の一つでした。

 

 

社内講師とプロコーチのタッグで新入社員の成長を実感

 

藤本:新入社員にプロコーチをつけるのは初めての試みでしたが、コーチング実施後のアンケートで、新入社員からは「社内講師に話せないことも話せた」、「メンタル面の悩みを話すことができた」などのポジティブなコメントが多くありました。メンタル面のフォローはもちろん、導入研修で感じていたこともプロコーチに率直に話せたことがモチベーションアップに繋がったようです。

 

私自身、社内講師は初めての経験であり、新入社員とどう向き合っていけばいいか試行錯誤していましたが、最初は受動的だった新入社員が、自分の中できちんと咀嚼して進んでいくようになった姿に成長を感じました。文系出身者も多く、IT系の研修ではわからないことや悩むことが沢山あったと思います。それでも、技術や知識をいち早く吸収し今まで学んだことを総まとめとして発揮する最後の演習に入っている様子を見れたのは嬉しかったですね。

 

稲垣:目標や課題に対する自身の状況を把握して、どう先に進んでいくか。コーチングはその考え方を知る良いきっかけになったと思います。今後も目標に向けた取り組み方を考える力をつけるため、コーチングで学んだことを取り入れてほしいです。

 

 

社内講師としてのやりがいと自己成長

 

稲垣:私もこれまで指導をした経験がありませんでした。そのような中でも、新入社員の素直さやひたむきさ、一生懸命な姿に触れることがやりがいに繋がっていました。

 

山下:意欲的でどんどん成長していく姿を見られるのはやりがいの一つでしたね。ポジティブに自己研鑽している姿から、私自身も良い刺激をもらっていました。

 

赤治:社内講師の話を受けた時は、未来ある新入社員100名の人生を半年間預かるということで、その重みやプレッシャーを感じていました。半年間できちんと成長させられるのか、辞めてしまう人がいないかなど葛藤もありました。ですが実際にやってみて、日々成長していく姿を見守れることは社内講師のやりがいであり醍醐味なのではないかと思うようになりましたね。

 

宗形:立場上、時に厳しいことも伝えなければいけませんし、初めて指導側に立つメンバーばかりでしたので不安もありました。今回、新入社員にプロコーチを付けるだけでなく、我々も一足先にコーチングを受けました。その際に新入社員へのアプローチについてコーチと話せたことで、新入社員への関わり方を整理して臨めたことも有難かったです。

 

稲垣:私自身、今までは一人の若手社員として過ごしてきましたが、今回指導側に立つ経験をしたことで、上の人が考えていることや、本当は私にこう動いてほしかったのではないかなど、別の視点を得る機会になりました。ただ一人のメンバーとして動くのではなく、組織的な目線を持って動いていく必要性を感じました。

 

宗形:今までは自分のキャリアややりたいことにフォーカスしてきましたが、実際に育成の場に立つ経験をしたことで、組織としてどう動くかについても考えるようになりました。模擬プロジェクトで上司役をやる機会もあったのですが、その経験を通して部下としての自身の振る舞いを見つめ直すきっかけにもなりましたね(笑)。

 

山下:管理職でない立場で、今回のように人に指導する機会は貴重だと思います。社内講師のトライアルコーチングで、プロコーチの会話の持っていき方・技術を学べたことも講師を務める上ですごく為になりました。そういう意味でも、今回コーチングを実施できたことは大きな効果があったのではと感じています。

 

 

沼田:社内講師として新入社員を育てる経験を持ち帰ってもらい、さらに上のキャリアを目指してほしいという講師への狙いもありましたので、皆さんの話しからその効果が得られたと感じられて嬉しいですね。

 

小林:何の色もついていない新入社員に対し、彼ら彼女らのポテンシャルを引き出したりモチベーションを維持することは限られた社内講師だけでは難しいと感じています。そこでプロフェッショナルな人たちに入ってもらい、プロのスキルを目の前で見てもらうことで、そこから学び身につけてくれたらという想いも根幹にありました。コーチング導入は、新入社員・講師にとっても良い機会になったのではないでしょうか。新入社員にプロコーチを付けている企業はあまり聞きませんが、コロナ禍もありニーズは増えているのではないでしょうか。当社では他にも手厚いサポート体制を整備しています。社員を大切にする企業姿勢も伝われば嬉しいです。

 

東京海上日動システムズ株式会社
所在地:東京都多摩市鶴牧2-1-1 多摩東京海上日動ビル
社員数:1,479名(男性984名、女性495名)(2022年4月1日現在)
https://www.tmn-systems.jp/