コーチングは目標がある人に機能すると言われますが、私が担当している方は、最初から目標が決まっている人の方が少なくて、「課題はあるけど解決策がわからない」、「やりたいことはあるけどどう動けばいいかわからないし自信がない」という方が多いです。コーチとして全身全霊で応援し、どんなことが起こっても味方でいつづけるスタンスを大切にしています。
セッションでは、全員が毎回必ず何らかの変化を手にされて帰っていかれます。
私のセッションで共通して起こる変化は、
1.なんとなく思っていた課題やモヤモヤを言語化して認識できる
2.言行一致する
3.無意識に設定している自分の限界・制約に気づき、超えられる
ことでしょうか。
特に2番目、3番目は、ユーザーのマインドや行動の変化に大きく影響します。
2番目は、自分が話している言葉と本当に自分が実現したい状況の乖離や矛盾に気づくことです。例えばセッションで「リーダーとして平等性が大事だと思っている」と話していても、実際には頑張っている人が報われるようにしたいと思って働きかけている場合があり、平等性の辞書的な意味とは異なる場合があります。それに気づかず言葉を使っていると、第三者からは言行が一致せず矛盾しているように見えてしまい、ユーザーにとっては損な状況となってしまいます。この乖離に気づいてもらうことが重要だと思っています。
3番目については、「絶対に無理」、「〜しないといけない」というフレーズをセッションで多く口にされる方がいます。確かに事実として難しい状況もあるでしょうが、時間の経過とともに状況は変わっていきますよね。それでもなお「絶対に無理だ」、「〜しないといけない」と思い込んでしまい、それが課題解決の障害となっている場合もあります。
制約や限界を外して考えてみると、案外色々なところにリソースがあることや、様々なアプローチをとれることに気づかれます。これまでより豊富な選択肢から必要な行動を選ぶことができます。制約や限界を外して考えられるようになることは、コーチを受ける大きな価値ですよね。外部コーチだからこそユーザーが抱えている制約や限界を外すサポートができるのもあるでしょうが、私自身が経営者という立場であることも影響しているように思います。
コーチとしてユーザーの話に耳を傾け、共感することも重要ですが、共感だけがユーザーにとって本当の優しさにはならないと思っています。私がコミットしたいのはユーザーの目標達成です。制約や限界を外すことで、ユーザーの可能性を開きたいと考えています。
今後は、メンタルコーチの領域もやっていきたいと思っています。感情は、行動や仕事の質に影響すると思いませんか?
楽しくて前向きな感情を持っていると、行動力に繋がったり、エネルギッシュになりますし、ネガティブな感情を持っていると憂鬱になったり、行動に繋がらなかったりします。
自分が求めているもの、欲しいもの、目標が明確になると前向きな気持ちが高まって行動に繋がっていきますよね。アスリートや経営者には、そういった感情面を整えるサポートも必要だと思います。また、サポートするだけでなく、自分自身も率先垂範で感情面を整えて、ユーザーと一緒に成長していこうと思っています。
新堀 由梨枝
GCS認定プロフェッショナルコーチ