勝原裕美子さんを知る〜種を蒔く人~


「具体化」と「抽象化」

-いつ頃からそのように思考するようになったのでしょうか。

自覚したのは「抽象」とか「具体」と言う言葉を習った時じゃないかな。名前が付くと、自分ができているかできてないのかわかるように感じます。研究者時代も看護部長時代もいつもホワイトボードをそばに置いていました。聞いたことをすぐ書き始めるのは、自分にとって当たり前のことで、書きながら意味づけしたり、繋げたりするということをずっとやっていたんですよ。看護部長になった時もホワイトボードを買って、会議しながら自分のメモではなくて、みんなのメモを取っていました。

-病院でそういうやり方をされる方は珍しいですね。同じことを話しているつもりでも全然違うことを話していたり、どんどん発散してまとまらなかったりする空中戦の会議も多くあるように思います。

トップになるほど、概念化能力の高さが必要だということは知っていました。私に看護部長ができるんじゃないかと言われたのはこの能力かもしれません。看護部長時代に『看護実践の科学』と言う月刊誌で連載をしていたんですが、その月に自分が学んだことや気づいたことを、看護部長としての記録のような感じで書いていました。ホワイトボードの話は連載を始めてすぐに書いているんですが、自分の概念化能力に必要だと思っていたんでしょうね。