【コーチング導入事例】複十字病院 人材育成プロジェクト「お互いの「顔」が見え、繋がっていることを実感できる組織にしたい」事務部長 菊地 とおる様

今回は、複十字病院で初めての人材育成プロジェクト「ハジメル-会話で行動を変えていく-」を教育委員会に提案された、事務部長の菊地とおる様にお話を伺いました。

教育委員会が総意で始めた、初の全病院的プロジェクト

当院では、以前から年1回接遇研修をやっていました。きっかけは確か医療機能評価の認定条件をクリアするためだったと思います。当時私は経理部門にいたので、接遇研修の担当者ではなく参加者でした。接遇研修をやること自体は悪くないし、効果がゼロとは思ってはいませんでしたが、毎年ただこなしているように見えていて、「こういう研修をやっても意味がないんじゃないか・・・」と思っていました。
その後、院外への異動を経て再び当院に戻ってきたのですが、同じように年に1回の接遇研修はやっていましたし、何もやらない年もありました。これじゃまずいんじゃないかと思いました。自分が関わっていない部署の人と廊下ですれ違ったり会議で会ったりするとき、挨拶しないことが目に付きました。これは当院の悪い特徴だと感じました。同じ部署だと挨拶するけど他部署には挨拶しない、そういうところから接遇って始まるのではないかと。職員に挨拶出来ていない人が患者さんやご家族にできるわけがない、そう思ったのがスタートでした。
その時は私も教育委員会のメンバーだったので、接遇研修を引き続き実施するのか議論をしました。その結果、企画広報スタッフからアドバイスを受けながら、継続性のある今回のプロジェクトをしっかりやろうということになりました。病院全体でそうした研修をやるのは、今回のトレーニングが初めてなんですよ。教育委員会のメンバー全員が「やってみようよ、いいじゃない!」という感じでしたね。だから、教育委員会のメンバーがトレーニングに顔を出したり、参加に前向きではない者に委員長の吉田がフォローしたりもしました。
これまでは、先ほどのような課題を感じながらもどうすればいいのか分からなかったし、きっかけがなかったのかなと思います。だから割と委員会メンバーは乗り気だったんです。少なくともそう私には見えました。今回このプロジェクトを教育委員会に提案したときも、ポンと投げかければ何か良い反応があるだろうなと思っていたので、「やっぱりな」と(笑)。