経営者としての自分に周囲は思っていることを言いにくいからこそ、コーチが必要

myPeconでオンライン・コーチを活用されている、高齢者介護会社 専務取締役のT.F様にお話を伺いました。

自分の課題を誰も助けてはくれない

−コーチを付けようと思ったのはどのような理由からだったのでしょうか。
ここ1、2年の間、自分のキャパシティの壁にぶつかっていました。経営者として国内のことや海外のことなどいくつかの役割を担っているとき、そこに投入する時間とエネルギーの配分にものすごく気を遣います。でも自分は器用でない部分もあるので、ところどころ問題が出てくるんです。得意なことばかりを集中してやってしまいがちだけど、あれもこれもやらないといけない立場だからそうはいかない。うまくいかなかったり失敗が続いたときに、自分の仕事への関わり方が間違っていたのだろうと思って、自分の中で見直しを掛けないといけないなと思ったんです。
経営者の仲間同士で相談をしたりアドバイスをしたりはします。業界は違えども、経営者というのはこうあるべきだという哲学みたいなものはみんな共通して持っていて、ヒト・モノ・カネや経営の重要な意思決定について、みんなそれぞれの哲学があるから自分の経験談を踏まえて話してくれる。だけど結局やるのは自分自身。自分の課題は誰も助けてくれないし、会社の課題も自分で乗り越えるしかない。経営者となると周囲の人に弱いところは見せてはいけないというが、そもそも自分の根底にあるのです。
そんな中で、ある時、コーチングというものがあると知りました。定点観測というか、スポーツでもフォームや自分の状態を確認したいことがありますよね。アメリカでもスポーツ選手だけではなく、ビジネスのトップエグゼクティブもコーチをつけています。タイガー・ウッズにもコーチがいて「その人はタイガー・ウッズよりもゴルフは下手だけどタイガー・ウッズはコーチを必要としている」という話を聞いて、なるほどなと思ったんです。全く知らない第三者に自分の考えていることをぶつけてみたらどうなるだろうという気持ちもありました。ちょうど買うか迷っていた家電とオンライン・コーチングが同じ価格で、どちらを買うか天秤にかけた結果、オンライン・コーチングで自分のパフォーマンスが上がるイメージが湧いてきたのでコーチを付けてみることにしました(笑)。

−当初、コーチングに対してどのような印象をもたれていましたか?
大学でスポーツマーケティングを専攻していたのですが、スポーツチームの運営やスポーツビジネスでは、アスリートなど何か夢を叶えたいといった自己表現をする人と仕事をする機会が多かったです。想いが強い人たちをどうやってひとつにして目標に導いていくかという世界でした。偶然、担当のコーチが立場は違うもののスポーツに関わっていたということで、使っている言語の感覚が合っていて、お互いに共通理解があると思えたというのもありますが、ロジカルなだけではない感覚的な視点からも自分がどう見えているかを確認する機会になっています。