グローバル社会で必要なこと ドイツから「グローバルの実情」レポート


現在、文部科学省はグローバル人材を「日本人としてのアイデンティティを持ちながら、広い視野に立って培われる教養と専門性、異なる言語、文化、価値を乗り越えて関係を構築するためのコミュニケーション能力と協調性、新しい価値を創造する能力、次世代までも視野に入れた社会貢献の意識などを持った人間」と定め、グローバル人材育成強化のために英語をはじめとする外国語教育や国際交流の強化を行っています。

法務省によると2017年末における在留外国人の数は約256万人で、過去最高となっています。しかし日本の総人口約1.27億人に対する在留外国人の割合は約1.9%と世界的に見ても非常に低いのが実情です。グローバルな社会とはどのような状態で、その中ではどのような能力が必要とされるのでしょうか。今回は外国人率の高いドイツ・フランクフルトでの生活を通して感じる「グローバル」の実情とグローバル社会の中での日本人の課題についてご紹介します。

1. 人口の半分以上が移民の背景を持つ街

ドイツは総人口約8,200万人で、約860万人(2016年)の外国人が暮らしています。総人口の約11%が外国人であり、移民の背景を持つドイツ人を加えるとその割合は23%を超えます。特に外国人の多いフランクフルトでは外国人率が27%を超えており、移民の背景を持つ住民を加えると50%を超えるとの統計結果(2017年)も出ています。電車やバスの中、スーパーなどでは外見や言語などが多岐にわたり、様々な人種が暮らしていることがわかります。一口にドイツ人と言っても、フランス系のドイツ人やトルコ系ドイツ人などがいて、ドイツ国籍の人かどうかを外見だけでは判断することはできません。ドイツに移民が多い背景は1960年代に人手不足に悩んでいたドイツが招待移民としてトルコやギリシャ、イタリア、ポーランドなどから移民を誘致したこと、ことができること、2015年以降、メルケル首相の政策方針によりシリアやイラクからの難民受け入れも積極的に行ってきたことなどが挙げられます。