3.五月病になりやすい人
五月病は環境や気候の変化が大きな要因となっているため、誰もがかかる可能性があると言えます。特に注意が必要なのは以下のような方々です。
・転職や転居・パートナーの生活の変化・子供の進学など、生活自体に大きな変化があった人
・新しいことを同時にたくさん始めようとする人
・責任感が強く周囲の期待に応えて頑張ろうとする人
・人間関係に気を遣い、普段から周囲の人から影響を受けやすい人
特に普段から仕事や人間関係に大きなエネルギーを使っている人は、気候の変化やプライベートで変化があったときに「いつもと同じことをしているのに心身が不調になる」ということが起こりやすいため注意が必要です。
4.五月病の対処
五月病にならないためには、仕事の負荷を減らしエネルギーの余剰を作っておく・新年度だからといって新しいことを始め過ぎないようにするなど、前もって対策をすることが重要です。そして心身の不調が出てきたときには特に次の3つのことを心がけましょう。
1)生活のリズムを整える
2)負荷を増やしすぎない
3)小さな気がかりを減らす
1) 生活のリズムを整える
免疫力を上げるためには睡眠が最も重要です。規則正しく寝起きし、決まった時間に食事を摂ることで乱れている交感神経と副交感神経のバランスを整えることができます。また、朝日を浴びることで、精神を安定させる働きのあるホルモン「セロトニン」も分泌されやすくなります。
まずは朝決まった時間に起きることから生活のリズムを整えましょう。
2) 負荷を増やしすぎない
心身が不調なとき、「体を動かせばリフレッシュできるかもしれない」、「頑張ればやる気が出てくるかも」とあえて負荷をかけて切り替えをしようとする人もいます。たしかに適度な運動は体の状態や睡眠の質の向上につながりますが、やりすぎは身体に蓄積する疲れを増やしてしまう場合もあります。不調を乗り切ろうとがむしゃらに仕事を頑張ってしまい、うつ症状が悪化してしまう場合もあります。頑張りすぎにならないよう注意が必要です。
3) 小さな気がかりを減らす
五月病の原因の土台となる環境や気候の変化は自分ではコントロールできないものがほとんどです。しかしそれに加えて、小さなことが積み重なってエネルギーロスを作り出している場合もあります。書類を整理しないまま探し物をすることを繰り返している、メールの返信をしていないことに気づきつつも、そのままにしているということはないでしょうか。このような小さな気がかりを減らし、エネルギーロスを減らしていくことは心身の不調を回復することにつながっていきます。
不眠や倦怠感が長引くとうつ症に進展してしまう可能性もあるため、「一時的なもの」と軽視せずに早めに対処をし、専門家に相談することも検討しましょう。