コーチングとは?歴史や目的、活用事例を紹介

4.海外・日本でのコーチング活用

米国をはじめとした海外企業では、経営層にコーチをつけることで、経営者のパフォーマンス向上に役立てています。facebook社のCEO、マーク・ザッカーバーグやGoogleの元CEO、エリック・シュミットもコーチを付けていると言われています。
日本においても、コーチを付ける経営者は増えています。例えばヤフー社では、グループ会社の代表取締役や役員、上級管理職などにコーチをつけています。
コーチングをリーダーシップ開発や組織づくりに活用するため、中長期のプロジェクトに取り組む企業もあります。日産自動車では、元社長カルロス・ゴーンの指揮により社内コーチを育成し、自発的に動く組織づくりに取り組みました。それが、赤字からのV字回復を成し遂げた一因ともいわれています。
昨今では働き方改革が求められ、リモートワークなどが推進され始めたことで、上司・部下がオンラインで社内コーチを実施する事例も出てきました。
医療分野においてもコーチングが活用されています。米国では糖尿病や心臓血管疾患、喘息などの患者に対するコーチングが主流ですが、看護師長がプロコーチをつけてマネジメントに活用する事例も報告されています。近年、日本でもがん患者や糖尿病患者、リハビリテーションに取り組む患者などにコーチングが活用されています。
医療界でコーチングが活用されるようになった背景の一つには、医者と患者の対話を重視し、病気の背景にある患者それぞれの人生の物語を共有して治療に活用するナラティブ・ベイスド・メディスン(NBM)が叫ばれるようになったことがあります。
また、チーム医療が求められるようになったことで、多職種連携にコーチングを活用する医療機関も増えています。日本摂食嚥下リハビリテーション学会は、チーム医療を実践するリーダーを育成する「チーム医療実践リーダー育成研修」の中でコーチングを紹介しています。


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