myPeconコーチインタビュー Vol.007 中井 茉由子コーチ


これまで延べ3000人以上のリーダーのお話をお伺いしてきました。その中で実感しているのは、立場が上になるほど周囲からフィードバックされる機会が減る一方で、ユーザーはフィードバックを求めているということです。

 

「〇〇させる、という言葉をよく使われますね」というフィードバックから部下との関係性に気づく方もいらっしゃいますし、「今使われた言葉はかなりシャープに聞こえます」など、私の印象を伝えることでご自身が周りに与えている影響に気づく方もいらっしゃいます。無意識に言っている口癖や、反応するときの癖などは、自分では本当に気づけないんですよね。

 

自己客観視ができると、利己的・自己満足に陥ることなく客観的に自分や周りを見つめながら目標に向かえるようになっていきます。今まで見えていないものが見えてきて、視界が開けたり、解像度が上がるようなイメージでしょうか。フィードバックはユーザーにとって価値あるものと改めて実感しています。最初はフィードバックを受けることに構えていたユーザーも、セッションが進むごとにフィードバックが欲しくて堪らなくなるようです(笑)。

 

ユーザーが使っている言葉や表情、態度だけでなく話題の傾向や思考の癖などもフィードバックとしてお伝えしています。「以前は目の前のタスクや課題についての話が多かったが、今は概念的な話や骨子についてお話されることが多い」など、1回1回のセッションだけでなく、継時的に話の内容をとらえ、抽象化してフィードバックしています。話題の傾向をフィードバックすることで、視点の偏りや見えていない部分に気づきやすくなり、思考のバランスが取れるようになります。

 

私が担当したユーザーが共通して手にされる成果は、自己客観視と他者の視点を得ることです。ユーザーは管理職や経営層の方が多いので、その影響の範囲も広範囲にわたります。自分が周囲にどんな影響を与えているかを客観的に理解することは重要です。意識せずコミュニケーションしていた場合、自分がどのように物事を伝える傾向があるか理解できると、どこを意識すればより相手に伝わるようになるかがわかります。自分が周りにどんな影響を与えると、チームが良くなったり悪くなったりするのかという視点に目が向くと、リーダーとしての良い影響力が増していかれる方が多いです。

 

元々、人に対する関心が高く、教育業界を経てコーチになりましたが、今はコーチより楽しい仕事はないと思っています。学生時代からぼんやりと抱いていて、今は確固たるものになりつつあるのが、「頑張る人を応援したい」という想いです。ただし応援といっても、縁の下の力持ちといったサポーター的な立ち位置ではなく、ユーザーと一緒にフロントに立ち、二人でリングに上がって力強く支える、そんなイメージです。コーチという仕事はガチンコで力強く応援したいという私の価値観にフィットしていると思います。例えば、建物を建てるように地図に残るような仕事ではありませんが、人生やキャリアにおいて重要な場面をサポートし人の心の中に名前が残る仕事だと思いますし、それが私のコーチとしての価値だと思います。ユーザーの目標達成に向けて、セッション中はもちろん、セッション前後のテキストベースでのやりとりや表情に至るまで、深く観察するようにしています。ユーザーのことを考えるほど、リスペクトや想いが増していき、心からその人の成功を信じ、喜べるようになるんです。

 

パートナーとして一緒にリングに上がり、ユーザーの成長や目標達成を共に喜べることほど、コーチとしてのやりがいはありません。

 

中井 茉由子
(一財)生涯開発財団認定マスターコーチ、国際コーチ連盟アソシエイト認定コーチ

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